きもの

結城紬　絣　源氏香

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結城紬とは、茨城県・栃木県を主な生産の場とする絹織物です。「真綿」と言われる撚りをかけていない糸と生糸を織り交ぜることで、保温性が非常に高い織物となります。絹の光沢感を抑えた、渋みのある味わいと、軽さ、柔らかさを感じられる織物です。柄には源氏香を飛び柄で使用しています。「源氏香」の図は縦5本の線を基本として構成されます。各線の示す香りは、右から第1香、第2香、…、第5香の順と決まっています。源氏香において、5つの香りを聞いた後、同香だと思ったものの頭を横線でつなぐことで源氏香の図が表現されます。全部で52通りのつなぎ方があり、源氏物語全54帖のうち、最初の「桐壺」と最後の「夢の浮橋」の2帖を除く52帖の巻名が一つ一つの図に附されています。「源氏香」に想いを馳せながら着ていただくことで、その背景も愉しんでいただけます。

帯

重ね唐草　墨

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蔦が絡み合い花は美しく咲き、四方へと広がっていく「唐草模様」。蔦は生命力が強く、四方八方どこまでも伸びることから「長寿・繁栄」を象徴する縁起のいい模様として、古くから多用されてきました。下絵の制作は、日本画を学んだ後に友禅のきものの絵師として活躍された京都の職人によるもの。8枚の型紙によって染められた繊細な色使い、グラデーションの技術は、まさに一枚の日本画のように印象的な帯となっています。2024年秋冬は、シリーズの新色として美しい墨色のグラデーションに染めていただきました。